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野菜偏重

起立性調節障害で受診される児童生徒に、どういう内容の食事をしているか、好き嫌いがあるか、間食をするかなど尋ねます。お母さんも同席されていますので、お母さんが私に「この子は野菜が嫌いであんまり食べません。」と不満げに言われることが多いです。野菜も食物繊維やビタミンC、カロチンなどが含まれている食材なので食べた方がいいですが、成長期の子どもに重要な栄養素は動物性食品の方に多く含まれています。必須アミノ酸という体内で合成できないアミノ酸の配合バランスを示すプロテインスコアというものがありますが、卵は100、魚が90ちょっと、肉が80ちょっとです。卵は100%含有されているアミノ酸を利用できるパーフェクトなタンパク源です。大豆は60未満なので、タンパク質の含有量は多いものの、4割以上が利用できないことになります。骨の成長、造血、神経の成長にはタンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンB群が欠かせませんが、肉や魚の方に、これらの栄養素が多く含まれています。ですから、成長期の子どもは、野菜よりも動物性食品の方を優先的に食べる方が望ましいです。