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肝硬変の治療

最近はB型肝炎の母子感染もありませんし、C型肝炎の治療も以前のインターフェロン治療のように副作用も重くなくウイルス排除率もかなり高くなっているのでウイルス性肝炎の患者さんは激減していますが、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)が最近増えています。肝炎が進行すると肝臓が線維化していき、最悪の場合肝硬変になります。肝臓は、糖代謝、タンパク質合成、コレステロール合成、核酸合成、薬物代謝、有害物質の解毒、胆汁や凝固因子の生成を担っています。肝硬変が進むと、タン白質合成がうまくできなくなりアルブミンが低下します。肝不全になると腹水も貯まってきます。こうなるともうお手上げですと言われてしまいます。保険診療においてなかなか有効な手立てがないのは事実です。
しかし、分子整合栄養医学的にはまだいろいろと対策があります。アルブミンが低下するといろいろな影響が出ますのでアルブミンを高めてあげることが何より重要です。アルブミン合成のためにはBCAAをしっかり摂取することでアルブミンを回復させることは可能ですが、これには少し飲み方にこつがいります。肝臓は活性酸素を発生しやすい臓器なので抗酸化アプローチは重要です。肝臓の線維化はビタミンAの欠乏が原因なので天然ビタミンAの摂取も線維化進行には欠かせません。また肝硬変患者さんは亜鉛の不足も見られますので亜鉛の補充もビタミンA代謝には欠かせません。