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葉酸

今日のNHKのあさイチ葉酸のお話しでした。葉酸は妊娠前の女性が摂るべき栄養素であるということは多くの人がご存じだと思います。葉酸は神経の成長に欠かせないので妊娠初期に葉酸の不足があると神経管異常の赤ちゃんが生まれる確率が高くなります。葉酸を妊娠前から適切に摂取しておけば確実に発症を防ぐことができます。欧米などでは小麦粉、パスタなどの穀類に葉酸を添加することが義務付けられており、これによって神経管異常の赤ちゃんが生まれる率がおよそ2割減少したそうです。また、赤ちゃんの神経管異常の予防だけでなく、高齢者の認知症や脳梗塞の発症も減ったとのこと。
葉酸は、神経の成長以外にDNAの合成、赤血球の合成、アミノ酸代謝などにも欠かせません。先日70代後半の方の頸動脈エコー検査をしたところ、IMT(内膜中膜複合体)の肥厚を認めました。脂質異常症、高血圧症、糖尿病などの基礎疾患があると動脈硬化が起きやすいのですが、この方にはこういった疾患はありませんでした。その他の原因としてはホモシステイン高値などが動脈硬化の原因として考えられるので、血液検査をおすすめしたところ、ホモシステイン値は13.7μM/mlとやや高めでした。ホモシステインはメチオニンという必須アミノ酸がシステインに代謝される際の代謝中間産物で、この代謝反応にはビタミンB6・ビタミンB12・葉酸が関与していますので、これらのビタミンBが不足するとホモシステイン値が高くなります。ホモシステインは活性酸素を発生させるので、血管内皮、脳神経、骨のコラーゲンを傷つけ、心筋梗塞・脳梗塞・認知症・骨折などのリスクを高めます。
葉酸はほうれん草などの緑黄色野菜や海苔、レバーなどに多く含まれています。妊娠前の女性は葉酸のサプリメントを飲んでいる人も少なくありません。しかし、葉酸ばかり摂ると相対的にビタミンB12欠乏になっていまうので、葉酸とビタミンB12がセットになったサプリメントの摂取が望ましいです。私の師匠は葉酸とビタミンB12がセットになったものをちゃんと作っています。できればビタミンB6も含むビタミンB複合体の方がより理想的です。