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便潜血陽性を放置しないで

日本人女性のがん別死亡数の1位は大腸がんです。死亡数が多いのは内視鏡検査等の精密検査を受けないことが原因だと先日のあさイチで放映していました。健診等で便潜血検査が陽性になった場合、「痔があるから」、「生理中だったから」、という理由で勝手に自己判断して精密検査を受けない女性が多いそうです。
最近gdmクリニックでも内視鏡検査を実施した40代の男性が腺腫内がん(ポリープの中に一部がん組織がある状態)、40代の女性が高度異型腺腫であったため、入院施設のある病院に紹介して切除してもらいました。お二人とも数年放置しているとがんになり、5年放置していたら進行がんになっていた可能性があります。40歳を過ぎるとがんの発症が増えてくる年齢です。40歳を節目に、便潜血陽性を指摘された、便秘と下痢を繰りかえす、下腹部に違和感がある、といった症状のある人は一度大腸内視鏡検査をお受けになることをお勧めします。経験のある医師が検査をすれば15~30分もあれば検査は終わります。子宮筋腫などの開腹手術をしている人は癒着があり、挿入がやや難しい場合があるのは確かですが、鎮静剤を適量使って検査しますので問題なく検査できる場合が殆どです。恥ずかしい検査と思われている方もいるかと思いますが、検査着が着用して薄暗い部屋で検査しますし、鎮静剤でうとうとしているので心配されることはないかと思います。
大腸がんは早期に発見すれば完治する確率の高い病気なので、少なくとも便潜血陽性になって要精密検査と言われた方は是非一度内視鏡検査をお受けになってください。