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不妊治療するならまずは栄養療法を

おいしい野菜を作るには土作りが大切です。プランクトンの豊富な海域ではおいしい魚が獲れます。おいしい牛肉を育てるにはエサが重要です。何事にも栄養が欠かせません。人間も同じで親の栄養状態がよくないと赤ちゃんは生まれません。夜更かしをしない、睡眠をしっかりとる、食事を3食きちんと食べる、タバコを吸わない、適度な運動をする。これらが健康維持に欠かせないことはみなさんご存じのことなのですが、基本的なことができていない人が非常に多いように思います。妊娠するためにも先ほどの言った健康維持対策が重要になります。スポーツジムで筋肉を鍛えるだけでは卵巣機能は維持できません。卵巣機能維持やホルモンバランスを整えるためには栄養が欠かせません。
なかなか妊娠しない場合、たいていの方は産婦人科を受診します。子宮や卵巣に異常がある場合は、体外受精をしなければいけませんが、特に原因が見当たらない機能性不妊症の場合が少なくありません。原因が見当たらない機能性不妊症も、殆どの場合、背景に栄養不足があります。昔に比べて食べるのに困らない時代なのですが、仕事や趣味に時間をとられて食に関しておろそかにしている女性が少なくありません。NHKの特集でもしていましたが丸の内のOLさんは飢餓状態で戦後よりも栄養状態が悪い人が多いとのこと。このように細胞レベルでの栄養状態が悪い機能性不妊症の方にいきなり体外受精をするのはお勧めできません。栄養欠損状態のまま体外受精をしてもうまくいきませんし、妊娠したとしても流産や早産のリスクが高いです。子宮・卵巣・精子などに異常がない場合は、まずは分子整合栄養医学的な血液検査をして不足栄養素を同定することを行ってください。そして妊娠に必要な栄養素の不足がある場合は、半年から1年間栄養素の摂取をしてください。不足栄養素を至適量摂取することで大半の方は妊娠可能です。