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がん幹細胞をやっつける

がん細胞には女王蜂のような親玉がおり、がんの幹細胞と呼ばれています。がんは抗がん剤治療や放射線治療などでいったん小さくなっても、しばらくしてまた増殖してくることがよくあります。それは、ふつうのがん細胞が死んでも、がん細胞の親玉であるがん幹細胞が生き残っており、これがまたがん細胞を作るからです。がん幹細胞はある物質を産生し活性酸素の働きを低下させるができるために、抗がん剤治療や放射線治療をしても生き延びることができることが判明しました。
抗がん剤や放射線治療は活性酸素を発生させてがん細胞を殺す治療です。がん幹細胞をやっつけるには、普通に抗がん剤や放射線治療をするだけではダメなのです。がん細胞が死に方には2通りあって、ネクローシス(壊死)とアポトーシス(自死)があります。抗がん剤の治療は壊死を起こすものです。壊死する際に、がん細胞から悪い物質がでて周囲に悪影響を与えるのであまりよい死に方ではありません。一方のアポトーシスは悪い物質がでませんし、活性酸素によるものでもありません。
アポトーシスにはフコイダン、グルカン、FK-23菌などの摂取が有効と言われています。抗がん剤で幹細胞をやっつける場合は、ある物質を摂取すると幹細胞が活性酸素の働きを低下させる物質の働きを抑えるということが最近判りました。
アポトーシスを来す栄養素の摂取をすること、抗がん剤治療の際に幹細胞の活性酸素の働きを抑える物質を阻害するものを同時に投与すること、などががん幹細胞をやっつけるためには有効ではないかと考えます。