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ナットウキナーゼ

日本人の死因の2位は心筋梗塞などの心疾患、第4位は脳梗塞などの脳血管疾患で、この2つを併せると4人にひとりが血管のトラブルで亡くなっています。何等かの原因で血管が傷つくと血管の損傷を治すために血栓が形成されます。血管の損傷が放置されると出血多量になってしまうので血栓形成は必要な生理現象ですが、必要以上に血栓が形成されると心筋梗塞や脳梗塞に至ってしまいます。
血栓予防のためにバイアスピリンを処方されることが多いですが、胃潰瘍の副作用が問題になります。栄養療法では、血栓予防のためにナットウキナーゼやEPAなどの摂取を行います。ナットウキナーゼはその名の通り納豆に含まれているタンパク質分解酵素です。ナットウキナーゼは血栓の元になる過剰なフィブリンを分解し、またすでに形成された血栓を溶かす作用も持っています。EPA(エイコサペンタ塩酸)は、血小板凝集抑制による血栓形成を抑制したり、赤血球の変形能改善(赤血球をしなやかにする)したり、血清脂質を改善(中性脂肪低下、HDL上昇など)したりするといって青魚の油に含まれている成分(ω-3系の多価不飽和脂肪酸)です。
血栓形成は高齢者だけに起きるわけではありません。ピル服用やロングフライト症候群(エコノミークラス症候群)などで若い人にも見られます。サプリメントでの摂取をするかどうかはともかく、食事で納豆や青魚を食べるように心がけてください。