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腕のみせどころ

ネットで色々な情報を簡単に得ることができます。例えば起立性調節障害には鉄がいい、といった情報などは私のブログにとどりつけば分かります。近くに栄養療法をしているクリニックがなければ、そういった知識をもとに、ネットでサプリメントを買って子供に飲ませたり、近くの小児科や内科で血液検査をして保険の鉄剤を処方してもらったりしている人が少なくありません。市販のサプリメントは含有量が少なかったり非ヘム鉄だったりします。保険の鉄剤も非ヘム鉄で吸収率が悪いですし、活性酸素を発生させるので胃痛や嘔気などの副作用がよくでます。フェリチン値の評価の仕方も栄養療法をしらない医師は基準範囲で判定してしまうので中途半端な治療に終わってしまうことも少なくありません。また、起立性調節障害と診断されていても、原因が鉄欠乏だけとは限りません。
栄養療法は、血液データや問診から原因をつきとめて、原因に応じたアプローチをしていきます。そもそも、栄養不足で病気になる、様々な症状を起きるという概念が普通の内科医や小児科医にはありません。当然栄養によるアプローチ方法も知りません。保険の鉄剤やビタミン剤と栄養療法医が使う栄養素の違いも知らないはずです。栄養欠損で病気を発症し、それに対して適切な栄養素を用いて治療するところが普通の内科医や小児科医と違うところであり、分子整合栄養医の腕の見せ所なのです。遠方で受診が大変かもしれませんが、一度受診して問診、血液検査をすることで、どういったアプローチをしていけばよいか分かりますので、土曜日などを利用して受診されることをお勧めします。