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NAFLD

肝臓の細胞に脂肪が蓄積した状態を脂肪肝といいます。脂肪肝にはアルコールや薬剤などが原因で起きる二次性脂肪肝とこれらの原因とは関係なく生じる非アルコール性脂肪性疾患(nonalcoholic fatty liver desease=NAFLD:ナッフルディーと読みます)に大きく分けられます。NAFLDには非アルコール性脂肪肝(nonalcoholic fatty liver:NAFL)と非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)があります。NAFLからNASHに進行する例もあり、NASHの方が肝細胞の炎症が強く線維化も生じているのでよくない状態といえます。
以前は脂肪肝はあまり危険視されていませんでしたが、最近ではNASHから肝硬変に移行することも分かっており、NAFLDの状態のうちに治療が望ましいと考えられています。NAFLDは肝臓だけの問題ではなく全身病と認識しておいたほうがいい疾患です。NAFLDは肝臓がんのハイリスクであるだけでなく、脳心血管疾患の発生が一般の1.6倍であるほか、男性では大腸がん、女性では乳がんが2倍前後に増えるとも言われています。
NAFLD対策で一番重要なので減量です。運動と正しい食事を心がけることが重要です。栄養アプローチでは、NAFLDの原因の一つは酸化ストレスなので抗酸化アプローチ(ビタミンE、ビタミンC、グルタチオンなど)が重要になります。また肝細胞の線維化を防ぐのに欠かせないのがビタミンAの摂取も欠かせません。