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朝起きられず学校に行けない、昼からでないと登校できない児童生徒が少なくありません。こういった症状で小児科を受診するといわゆる起立性調節障害という変な病名をつけられます。私の次男の通う中学でもそういう状態の生徒がいるそうです。事情を知らない生徒は「なまけて学校に来ていない、遅刻ばかりする、なまけ病じゃ」と陰口をたたきます。そのため先生は、「朝起きれん病という病気だから誤解しないように」と生徒に説明したそうです。
部活もバリバリしていた活発な子がある日いきなり、倦怠感・頭痛などで朝起きれなくなり学校に行けなくなるのです。本人は行きたくても身体が動かないのです。エネルギー産生低下、頭痛、セロトニンやドーパミンの合成低下による意欲の低下は全て鉄欠乏が関係している症状です。これらの症状が成長期の栄養需要の亢進、不適切な食事によって急に現れるので親御さんは驚き心配します。
残念なことに正しく病態を理解している医者が殆どいないので、自律神経の乱れで血圧が低下して朝起きれない病気というふうに診断されてしまいます。病態を正しく理解していないので治療方法も昇圧剤の投与になり、当然薬を飲んでも聞きません。学校の先生、保健の先生が少しでもこの病気の本態を知ってくれたら早く改善する児童生徒も増えるのにと思います。