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基準値はあてになりません

血液検査をすると検査した人のデータとその横に基準値がいっしょに記されています。多くの血液検査項目の基準値の決め方は検査した人の平均値±標準偏差の2倍、簡単にいうと検査した人のの95%(外れるのは上位2.5%と下位2.5%)が入るように設定されます。例外がコレステロールや中性脂肪で、これらは脂質代謝の権威と言われるような先生方の意向が強く反映されるので、脂質の基準値を超えていても心配しなくてもいいケースが多いです。
かくれ貧血の話を昨日のブログで書きましたが、フェリチンの基準値はものすごく幅が広いです。gdmクリニックが血液検査を依頼している検査会社の女性のフェリチンの基準値は5~152ng/mlです。ものすごく幅が広い基準値です。あさイチでも原因不明の倦怠感やめまいがある場合は、「医療機関でフェリチンを測定してください」、と医師に伝えるように言っていましたが、「フェリチンなんか測定しても意味がない」とか、たとえ測定してくれたとしても「基準範囲内に入っているから鉄欠乏ではありません」と言われた人がgdmクリニックを受診された患者さんの中に結構いました。
分子整合栄養医学(私の師匠)では独自の基準値を設定して血液データの解析をしますので、一般の医療機関とはデータの読み方が大きく異なります。生化学的な知識をもとにその数値の意味を考えてデータを見ると、色々な栄養不足が見えてきます。
不調を訴えて医療機関を受診し血液検査をしても「異常なし」と言われた方は、一度受診してください。