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ヘモグロビンが正常化しても症状改善せず

一般的には貧血(酸素を運搬するヘモグロビンが低下する)の治療は鉄剤の内服になります。しかし保険で処方される鉄剤は非ヘム鉄なのでフェントン反応を引き起こし活性酸素を発生させるので胃腸の粘膜を傷つけます。そのため、嘔気・胃痛・便秘などの胃腸症状がでることが多く内服を中断することもよくあります。副作用で内服できない場合は、鉄剤の注射をするケースが多いですが、ブログで何度も書いていますがタン白質と結合できないフリーの鉄は臓器に沈着し活性酸素を発生させてしまいます。
先日も貧血で鉄剤の注射を受けていた方が受診されました。鉄剤の注射でヘモグロビンは基準範囲内に改善しており、主治医から「貧血が治ったから元気になったでしょ?」と尋ねられたそうです。しかし、実際のところ倦怠感は全く改善していないためgdmクリニックを受診されたわけです。ヘモグロビンが正常化してもフェリチンが増えないと症状が改善しないケースが大半です。また保険の鉄剤は吸収率が悪いのでなかなかフェリチンが増えてくれません。鉄剤の内服をしても倦怠感・意欲の低下などの症状が改善されない方は是非ご相談ください。