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思考のせいではありません

気分の落ち込み、不安、イライラ、思考がまとまらない、などの症状を訴える女性が多いです。自分の思考に問題があるのではないかと悩み、思考を直す本を読んでみたりしたという方もいました。精神症状が強く出る人もいれば、倦怠感や疲労感といった身体症状が強く出る人もいます。倦怠感が強いと家事もままならなくなりますが、家族からはどうしてそんなこともできないのかと責められたり、なまけ病だと言われたりするケースもよく耳にします。
脳は栄養の至適濃度の幅が狭く、ちょっとして栄養欠損で精神症状がでやすくなります。心を安定させるセロトニンややる気を出させるドーパミンなどの脳内神経伝達物質も栄養からできています。思考のせいやなまけ病のせいではなく単なる脳の栄養欠損が原因なのです。このことを理解している人は少ないです、医療従事者もあまり認識していません。そして治療は向精神薬の投与になります。しかし、向精神薬には副作用がありますし、一度飲み始めると依存性や断薬症状がでるものがあるのでなかなかやめられなくなります。
脳の栄養不足が原因の場合、栄養アプローチが一番理にかなった治療方法です。しかし、一般的な心療内科では薬物療法しか行いませんし、効果を感じないという患者さんも少なくありません。薬が劇的に効いているのなら内服する意味はあるでしょうが、効果がないのに薬を続けても身体によくありません。
気分の落ち込みや倦怠感は単なる栄養不足が原因であることが非常に多いのです。内科・心療内科・総合内科を受診しても栄養欠損という概念が医師にはないので正しく診断されません。特に女性は生理で毎月栄養を失っていますし不適切なダイエットなどで栄養欠損に陥っている人が非常に多いです。原因を正しく把握するためには分子整合栄養医学的な血液検査及び血液解析が必要になります。うつ症状、倦怠感などでお困りの女性は是非受診してください。