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ファスティング

ファスティング(断食)が健康によいと思っている人がいるようです。高いお金を払ってわざわざ断食道場に泊まり込みで行く人もいます。ファスティングをするメリットととしてよく言われるのが、消化機能を休ませる、消化に使われていたエネルギーを新しい組織づくりに活用する、などです。その他の効能としては、頭痛や関節痛が和らぐという人もいます。
小腸粘膜は2、3日で入れ替わるくらい分裂が早い臓器です。小腸粘膜を維持するにはグルタミンというアミノ酸が欠かせません。グルタミンが不足すると小腸粘膜が萎縮してしまいます。腸管は免疫の仕事も担っており、腸に入ってくる異物と人間の身体に必要な栄養を識別して必要なものだけを吸収しようとします。しかし、グルタミンの不足で、粘膜の萎縮や免疫能の低下が起きてしまうと、腸内にいる悪い菌がたくさん粘膜から侵入し感染症を引き起こしてしまいます。これをバクテリアルトランスロケーションといいます。頭痛や関節痛が断食で緩和されるのは事実です。消化機能が弱く腸粘膜が不健全な人は、肉や卵などの高タンパクな食材を食べると、うまく消化できず大きなタンパク質分子が粘膜を通過してしまい、これがアレルゲンになって炎症を引き起こしているからです。断食は一時しのぎにすぎません。断食に頼っているようではいつまで経っても健全な小腸粘膜になりません。
タンパク質は食いだめのできない栄養素なので、毎日一定量食べなければいけません。関節痛や頭痛でお困りの方は、プロテインではなくアミノ酸での補給、タンパク質をアミノ酸にまで消化させる消化酵素の補給、粘膜健全化のために欠かせない鉄やビタミンAなどの補給を行うことで、タンパク質もうまく消化吸収できるようになります。つまり、断食に頼るのではなく、きちんと消化し腸管粘膜や腸管免疫を正常化させることが根本的な問題解決になるわけです。