blog

子宮頸がん

患者さんから産婦人科の子宮頸がん検診でクラスⅢと言われたけれどどうしたらいいでしょうか?と尋ねられることがあります。婦人科のがんで最も多い子宮がんは、子宮頸がんと子宮体がんにわけられます。子宮体がんは、赤ちゃんを育てる子宮体部の内膜(子宮内膜がんともいいます)から発生します。一方、子宮頸がんは、子宮の入り口の子宮頸部から発生します。子宮頸がんの罹患率は、20歳代後半から40歳前後まで高くなった後横ばいになります。子宮頸がんの発生多くは、ヒトパピローマウイルス(HPV:Human Papillomavirus)の感染が関係しています。HPVは、性交渉で感染することが知られているウイルスで、子宮頸がんの患者さんの90%以上からHPVが検出されます。昨今、子宮頸がん予防目的に子宮頸がんワクチンの接種が推奨されていますが、日本で接種されているワクチンはアジュバント(免疫増強剤)が添加されているので、神経や筋に炎症を起こしてさまざまな体調不良が引き起こるケースがあります。また、HPVには複数のタイプがありますが、子宮頸がんワクチンは一部のタイプのHPV感染しか予防できません。HPVに感染することは珍しいことではなく、多くの人は感染しても自己免疫でウイルスが排除されます。ウイルスが排除されずに感染(炎症)が続くと、子宮頸がんの前がん状態になり最終的には子宮頸がんが発生します。感染が持続することが問題なのです。
子宮頚部の表面は粘膜です。粘膜はタン白質、ビタミンA、鉄などから成ります。ビタミンAは粘膜上皮の形態維持に欠かせない栄養素です。ビタミンAが不足すると細胞分裂が盛んになり、細胞の核が変化していき異型細胞が出現してきます。粘膜に異型細胞が出現してきたのがクラスⅢa、Ⅲb、Ⅳなどの異形成と言われる状態です。ビタミンAは粘膜上皮を正常に分化させるために必要なだけでなく、粘膜での免疫防御にも欠かせません。といいますのも、ビタミンAはIgA抗体の産生に必要とされているからです。分泌されたIgA抗体は、体内に侵入して病気を引き起こそうとしていた細菌やウイルスにくっつき、それらの病原体の体内への侵入を防ぎ、排出してくれます。つまり栄養が充足していれば、HPVに感染しても自然排除されるはずなのです。
細胞診の結果がクラスⅢaやⅣだったとしても慌てて治療する必要はありません。20代~40代の女性の殆どは生理があり鉄欠乏に傾いていますので、まずは粘膜健全化のためにヘム鉄をしっかり摂取することと粘膜上皮を正常に分化させる天然のレチノール(ビタミンA)を摂取することでクラス2や1に戻すことは可能です。また喫煙も子宮頸がんの危険因子なので禁煙も重要です。