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先日、イライラや倦怠感などでお困りの方が受診されました。更年期だと思い婦人科を既に受診されていました。婦人科でホルモンの血液検査をしたものの、結果を待たずして受診した日に更年期の薬(女性ホルモン)を処方されたそうです。ホルモン剤内服で不正出血と腹痛が生じ内服をやめ、血液検査の結果を1週間後に聞きに行くと「更年期ではありません」とのこと。1分1秒を争そう病状ではないので、結果を見てから薬を処方すればいいのにと思いました。gdmクリニックでの血液検査では明らかな鉄欠乏でした。
更年期だと思って婦人科を受診するも、ホルモン検査ではまだ更年期ではない、と診断される方が結構います。だいたいは鉄欠乏が原因です。更年期の症状と鉄欠乏の症状はホットフラッシュ以外ほぼ同じですので、更年期と勘違いすることが多いようです。
薬には主作用と副作用が必ずあります。特にホルモン剤や向精神薬は副作用が強くでることが多い薬です。症状の原因をきちんと把握してから最低限の投薬を行う、栄養欠損が原因の場合は薬ではなく不足栄養素の至適量摂取を行う、などが望ましいと考えて診療しております。