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私が医師になって31年が過ぎました。30年以上前にはあまり遭遇しなかった疾患・病態が非常に増えてきているように思います。起立性調節障害・子宮内膜症・発達障害・機能性不妊症・うつ病・双極性障害などは昔はあまりなじみのなかった病名です。なぜこのような新しい疾患が増えたのでしょうか?栄養が関係しているのではないかと私は考えています。人間の身体は全て食べた栄養でできています。加工食品・インスタント食品などを食べる機会が増え、肉・魚・卵・野菜を買ってきて調理して食べることが少なくなってきています。私は自分でスーパーに行って買い物(値引きされたものを狙ってかいます)し調理しますし、味噌汁も患者さんから味噌作りは簡単と教えてもらい去年から味噌は自家製、かつお・昆布でだしをとって作りますがさほど時間はかかりません。パン・ラーメン・うどんには身体を作る栄養素はあまり入っていません。カロリー源にはなりますが、摂りすぎると血糖値が乱高下しますし、糖の処理に亜鉛やビタミンB群が消耗します。また糖質摂りすぎは腸内細菌叢の乱れにもつながります。
患者さんのみならず大半の医者は薬で病気や症状を治すもと勘違いしています。治しているのではなく薬で症状を抑えているにすぎません。また婦人科系のホルモン剤(ピルやジェノゲスト)や心療内科の向精神薬には副作用が強いものが多く、薬の服用で逆に調子を崩している人が少なくありません。
薬にすぐ頼るのではなく、病気は不調の原因を突き止め、食生活(糖質過多・食スキップ・飲酒・マクロビ)やライフスタイル(スマホのしすぎ・夜更かし・睡眠不足・喫煙)を大幅に見直すことで多くの病気や症状は改善するはずです。ただ、食事だけでは不足を補えない栄養があるのでそういった場合は治療用の高濃度高品質の栄養素を摂取されることをお勧めします。