blog

DSM-5の精神医学診断に科学的根拠なし

DSMとは、アメリカ精神医学会が出版している、精神疾患の診断基準・診断分類です。正式名称は「精神疾患の診断・統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」といい、その頭文字を略してDSMと呼びます。英国の精神医学者らが、「DSM-5の診断基準には一貫性がなく主観的で、現在のDSM-5に基づく精神医学診断は、個別の精神障害を識別する手段として科学的な有用性に欠ける」と言って科学的根拠がないと発表したことが医療ニュースになっていました。DSMー5に基づく診断では、正常か病気かは医師の主観的判断に大きく依存してします。DSMはもともとは統計調査のために作成されたものなので、疫学的な調査としては意味がありますが、診断の根拠にはなりません。
気分の落ち込むやうつ症状がでて精神科や心療内科を受診すると、医師にいくつか問診され、症状がマニュアルに載っている疾患にある程度該当すれば「うつ病です」というふうに診断されてしまいます。製薬会社は薬を売りたくて仕方ありませんし、心療内科の医師もカウンセリングなどしていては時間がかかり多くの患者さんをさばけないので、すぐ投薬ですませようとします。意欲の低下、気分の落ち込みの多くは、脳内に必要な栄養素の不足が背景にあります。まずは薬ではなく栄養濃度の是正が重要です。職場や学校での人間関係やプレッシャーなどでおきるうつ症状は、ストレスから離れることしか治療方法はありません。薬は脳内で本来起きるべき生化学反応を捻じ曲げるもので、症状は一時的に緩和されるかもしれませんが根本的な問題解決になりません。また向精神薬には、依存性、胃腸障害、眠気、倦怠感などの副作用がつきものです。
心の不調を感じた場合は、食生活を見直す(低血糖になっている人が多いので砂糖を控える、炭水化物を控える)、脳の神経伝達物質の材料となるアミノ酸・ビタミンB・鉄(女性の多くは月経の影響で鉄欠乏)、睡眠時間を確保する、ストレスになることから距離を置く、などをまず実践されることをお勧めします。