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起立性調節障害に起立ケアサプリ?

ブログに記事を書くときに下調べをよくします。例えば起立性調節障害に関する記事を書く際に、ヤフーやグーグルで「起立性調節障害」で検索してどういう内容の記事がヒットしているか、その内容はどういうものかを見ます。そういうことを何度かしているうちに、ヤフーの広告欄に私が起立性調節障害で困っている人だと認識したのか「起立ケアサプリ」なる広告が出てくるようになりました。どんなサプリを売っているか気になりクリックしたところ、とんちんかんな成分のサプリメントが売られていました。テアニン、ホスファジルセリン、GABAなどが主な成分のようです。ヘム鉄も少し含有させているようですが、1粒に何ミリグラム入れているのかはは記載されていませんでした。
テアニンはアミノ酸の一種で、リラックス作用、抗ストレス作用、抗不安作用などを有しています。また睡眠の質を改善させるという報告もあります。ホスファジルセリンはリン脂質の成分で細胞膜の多く分布しています。認知症予防に主に用いられますが、ADHDにも有効であるということが判っている成分です。GABAは脳内神経伝達物質の一種で、興奮を抑制する作用を有しています。最近ではGABA入りのチョコなどもよく見かけますが、外から摂取したGABAは脳の血液脳関門を通過できないので経口摂取しても全く意味がありません。
これらのサプリメントの設計者は、起立性調節障害が、ストレス、不安、熟睡できないことなどが原因と考えているからこのような成分配合にしたのだと思います。不安、脳の興奮によって眠りが浅い、などが原因で朝すっきりしない子供には効果があるかもしれません。しかし、朝起きられない最大の原因は成長に伴って需要が亢進して生じた鉄欠乏によるエネルギー不足です。
自己流の治療ではなかなかよくなりません。分子整合栄養医学的な血液検査を行い原因をはっきり同定させることが改善への近道になります。起立性調節障害と診断され治療うけるも改善際ない場合は、是非分子整合栄養医にご相談ください。