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食事で摂取したタンパク質は、胃酸や消化酵素によって消化され、アミノ酸にまで分解されて小腸から吸収されます。体内で合成できない9種類の必須アミノ酸と体内で合成できる非必須アミノ酸11種類から、DNAの指令によって人間のタンパク質は作られます。
小腸の粘膜が不健全であったり、消化能力が低下したり、腸管免疫に異常あったりすると、本来吸収すべきでないタンパク質が吸収されてしまいます。アミノ酸まで分解されずタンパク質やペプチドといった大きな分子が吸収されると異種蛋白と認識されてしまいアレルギー反応を起こしてしまいます。小腸粘膜はタイトな結合をしていますが、この結合が緩むを隙間ができて腸漏れをおこしてしまいます。腸漏れのことをリーキーガットともいいます。リーキーガットの検査は尿で行います。2種類の代謝されない水様性の糖を飲みます。1つは小腸で吸収される糖、もう一つは本来は正常な腸粘膜からは吸収されない糖です。2種類の糖を飲んだ後に採尿し、尿中に含まれる2種類の糖の比率を見ます。本来正常な小腸粘膜から吸収されない糖が尿に多く含まれている場合、腸漏れをおこしていると診断されます。この検査はアメリカに検体を送らないといけない高額な検査(3万円ほどかかります)のでgdmクリニックでは行っていません。
何か食べると皮膚炎が悪化するという方は、リーキーガットの可能性があります。対策としては、アミノ酸、鉄、ビタミンAで腸粘膜の健全化を図ることが重要です。その他には、小腸粘膜のエネルギー源となるグルタミンや腸管免疫を正常かせせる乳酸菌などの摂取が有効になります。