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疲れやすいのはCoQ10不足かも

人間が生きていくためにはエネルギーが必要です。呼吸する、内臓を働かせる、心臓を動かす、体温を一定に保つ、などのために24時間1分たりとも休むことなくエネルギーを産生しないといけません。妊娠するにもエネルギーが欠かせません。エネルギー産生には栄養が必要になります。糖質やタンパク質からブドウ糖→ピルビン酸→アセチルCoAに変換します。また脂質からもアセチルCoAになります。このアセチルCoAからミトコンドリアという細胞内小器官でATPというエネルギーを産生します。この一連の過程でビタミンB群、ビタミンCCoQ10といった栄養素が欠かせません。CoQ10は今ではサプリメントで販売されていますが、元々は心不全の薬として開発されたものです。CoQ10は体内でも合成されますが、加齢とともに合成量が減ってきます。CoQ10はコレステロールと同じ系統で肝臓で合成されますが、コレステロールを下げるスタチン系の薬はコレステロールだけでなくのCoQ10合成も一緒に阻害してしまいます。コレステロール低下剤の服用で25%~54%もCoQ10の生合成が減少するという報告もあります。コレステロールの薬を飲み始めて身体がだるくなったと感じる人も少なくありません。コレステロールは細胞膜や脳機能維持に欠かせません。総コレステロールでいうと260/dl前後ある方が望ましいと分子整合栄養医学的には考えています。どうしても動脈硬化が心配な方は、スタチン系の強いコレステロール降下剤ではなく、青魚の油から抽出したEPA製剤や脂質の酸化を防ぐ天然ビタミンEの摂取をお勧めします。