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起立性調節障害は漢方では治りません

起立性調節障害と診断されて治療うけているがよくならない、という相談を最近よく受けます。ブログで何度も書いていますが、朝起きられない原因は自律神経の関係ではありません。エネルギー産生不足や低血糖などが主な原因です。先日受診された子の親御さんは、「漢方治療に月4万円以上かけているが半年経ってもよくならないが、漢方の先生に体質改善には何年もかかります」と言われたとのこと。その子は漢方以外に鍼、整体にも通わせているとのこと。漢方薬や鍼治療では鉄欠乏や低血糖症は是正されませので、よくならないのは当たり前のことです。ネットで起立性調節障害で検索すると、整体、漢方治療などが上位にヒットしますので、これらを見て困った親御さん達はそこにすがる思いで行かれているのだと思います。
なんでもまずは原因を突き止めることが重要です。朝起きられない原因が何かをきちんと調べて、原因に応じた治療をしなければ治るものも治りません。思春期には急激に体格が大きくなります。それに伴い鉄、タンパク質などの栄養素の需要が大幅に亢進し、栄養不足に陥ってしまう児童生徒が少なくありません。また、ジュース・アイス・お菓子の摂り過ぎで低血糖症になっている子も多いです。これらが、朝起きられない主な原因であり、自律神経失調が原因であることは少ないと考えています。
朝起きられなくなった場合は、小児科や漢方・整体治療に行くのではなく分子整合栄養医に相談されることをお勧めします。