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起立性調節障害は血管が伸ばされるから?

今は閉校になっているある中学校の保健室だよりがネット上にPDFでアップされています。起立性調節障害に関する記事をいくつか記載していますが、起立性調節障害の原因を「思春期は大人になるために身長が急速に伸びます。背が伸びると血管も引き伸ばされます。この急激な成長に自律神経の働きがついて行けずに不調がおこります。引き伸ばされた血管の機能は低下し、血液を上方に戻す力も低下します。そのために,立ちくらみ,めまいが起きなります」と解説しています。対策をしては塩分を多めに摂ること、とも書いていました。この斬新な理論に驚きました。思春期に身長が急激に伸びることが起立性調節障害の原因になるのは正しいのですが、血管が引き伸ばされて自律神経失調になって血圧が低下する、というところ間違いです。当然、塩分を多めに摂るという対策も間違いです。
思春期には鉄、タンパク質などの栄養の需要が大幅に亢進します。エネルギー産生には鉄が欠かせません。朝起きられない最大の原因はエネルギー産生低下です。他の要因としては、機能性低血糖症や慢性炎症などがあります。心の問題が原因の場合もあります。原因によって治療方法が違いますので、問診(食生活、生活様式)と分子整合栄養医学的な血液検査で原因を同定することが重要になります。