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薬を飲んでもセロトニンは合成されません

気分の落ち込み、意欲の低下、倦怠感などを訴えて内科を受診し血液検査などを受けても「特に異常がなし」と言われることが殆どです。それでも症状を訴えると、心療内科を受診してください、と言われます。心療内科では、症状を聴かれて「うつ」などの病名が付きます。そして、まず処方されるのがSSRIという選択的セロトニン再取り込阻害剤です。SSRIは、セロトニントランスポーターにより再取り込みされるのを阻害し、シナプス間隙のセロトニン量を増やすことでうつ症状の改善を計る薬です。
しかし、SSRI自体にセロトニンの合成させる作用はありません。人間の身体はすべて食べた栄養からできています。セロトニンなどの神経伝達物質も栄養から作られます。セロトニン合成に必要なアミノ酸、鉄、ビタミンBなどが不足しているとセロトニンが作られませんので、セロトニンの取り込みを阻害して濃度を高めようとしても高まりません。根本的な問題解決は薬を飲むことではなく、セロトニンの材料となる栄養素を食事でしっかり食べること、食事だけでは補充できないくら栄養欠損の程度がひどい場合は治療用の栄養素を摂取する、ということになります。