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起立性調節障害の正体

起立性調節障害(OD)でお困りの中高生がよくgdmを受診されます。そのため、起立性調節障害に関する情報をスマホで自分でもチェックします。世間はODをどうのような疾患だと認識しているのだろうか?小児科医の治療はどのようなことをしているのか?などを知るためです。しかし、ODの原因を正しく認識して治療している医療機関は皆無に等しいのが現状です。ODを自律神経の疾患、心身の問題、血管血圧の問題、などと誤解しています。原因を正しく理解できていなければ、当然治療も間違ったものになります。小児科では血圧を上げる薬を処方しますが、gdmを受診された方は皆さん効果がなかったので内服を中止した、と言われます。その他には漢方薬の内服や整体治療を受けている人が多いですが、これらも殆ど効果がありません。朝起きられない原因は、エネルギー不足であることが殆どだからです。思春期には急激に背が伸びます。骨の成長、循環血液量の増大に伴って、鉄が大量に必要になり、鉄欠乏に陥るのです。ミトコンドリアでエネルギー産生をスムースに行うためには鉄、ビタミンB群などが欠かせません。朝起きられない児童・生徒に対するアプローチとして、もっとも効果的な治療は昇圧剤・漢方・整体ではなく栄養療法なのです。