肌断食

肌断食という本が話題になっているようです。肌断食は、肌がもともと持っているバリア機能などを引き出すという美容法で、基本的には化粧水やクリームなどのスキンケアやメイクをしないとのこと。肌断食をすることで、①肌への負担が軽減、②ターンオーバーが正常化し乾燥肌の改善、③過剰な皮脂を減る、などの効果が得られるという理屈だそうです。
確かに化粧品を塗りたくるのは肌に負担がかかり、化粧品を落とすためにごしごし洗顔してしまうことも肌への負担になったりシミの原因になったりします。ただ、ターンオーバーの正常化は分化誘導に必要なビタミンＡ不足によるものです。肌が乾燥するのは、天然保湿因子の産生低下（アミノ酸やビタミンＡ不足による）が原因です。皮脂の過剰分泌は、交感神経緊張や糖質の過剰摂取、皮脂分解に必要なビタミンＢ不足などによるものです。
肌断食さえすればきれいな皮膚が手に入ると思うのは間違いです。皮膚に負担のかかる成分を塗りたくらない、肌をごしごし擦らない、紫外線対策のためにＵＶケアをする（吸収するタイプではなく散乱させるタイプで）くらいを気を付けて、後は皮膚に必要な栄養素をしっかり摂ることが重要だと考えます。