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16時間断食はやめましょう

10年ほど前に1日食を推奨した本が売れていましたが、また最近同じような内容の変な本が売れています。16時間食べないことでオートファジーが活発になるとのこと。しかし、オートファジーの活発化よりも、食べないことにより栄養欠損の方のデメリットが大きいので分子整合栄養医学的にはお勧めできません。
人間の細胞は古くなったものは壊れ新しいものに作り替えられます。そのためには毎日一定量のタンパク質を摂取しないといけません。16時間食べないとなると、1日2食しか、ひょとしたら1日1食になるかもしれません。そうなると、必要なタンパク質を1食、もしくは2食で摂らないといけなくなりますが、食の細い女性などは無理です。タンパク質は、筋肉の材料としても重要なので、タンパク質をきちんと摂取しないと筋肉が細り基礎代謝量が低下して太りやすくなってしまいます。小腸や免疫細胞のエネルギー源もグルタミンというアミノ酸なので、タンパク質の摂取が少ないと小腸機能や免疫細胞の機能も低下しかねません。また肝臓に貯蔵されているグルコーゲンが16時間もすると枯渇してくるので血糖が維持できなくなり低血糖になる人も多いと思われます。
無理して16時間にこだわらずに、夕食を早めにすませて夜食を食べず翌朝普通に食事をしたら12時間近く空腹の時間ができますので、このくらいで十分ではないでしょうか?3食タンパク質を含んだ食事を摂る方が重要だと思います。