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免疫とアミノ酸

免疫能維持にもアミノ酸が欠かせません。免疫細胞自体タンパク質が材料ですし、リンパ球や好中球といった免疫細胞のエネルギー源もグルタミンというアミノ酸が必要です。粘膜に存在するIgA抗体という分泌抗体は、ウイルスや細菌感染の防御に役立っていますが、このIgA抗体の材料もグルタミンです。
小腸はリンパ球などの免疫細胞を産生していますが、小腸粘膜細胞のエネルギー源もグルタミンです。小腸粘膜が不健全になると腸管バリア機能が維持できなくなり、小腸粘膜から悪い細菌が侵入してきてバクテリアルトランスロケーションを起こします。白血病の抗がん剤治療を無菌室で行っていても細菌感染を起こしますが、原因はこのバクテリアルトランスケーションです。
グルタミンは可決アミノ酸なので体内で合成できますが、ハードな運動やストレス時には需要が高まりますので積極的に補給すべき必要なアミノ酸です。グリシンも消化管粘膜細胞のエネルギー源になっていることが最近判明しています。またアルギニンも一酸化窒素を産生し病原体から体を守る働きがあるアミノ酸です。
コロナウイルスなどからの感染を防ぐ為にも、タンパク質(アミノ酸)をきちんと摂取して免疫能を高めておかなければいけません。