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朝起きられない児童・生徒の治療

元気に登校していた小学校高学年~中学校の児童・生徒が、急に朝起きられなくなったり頭痛・めまい・意欲の低下が生じたりすることがあります。こういう症状で小児科を受診すると、決まってつけられる病名が起立性調節障害です。自律神経の関係で血圧の調節がうまくいかずに低血圧になり朝起きられないということらしいです。ブログいつも言いますが変な病名ですし、真の病態を表していませんので私としては使いたくない病名です。
起立性調節障害と診断されると、血圧を上げる薬(昇圧剤)がまず処方されますが、当たり前のことながら効果はありません。しばらく飲んでもよくならないと次は漢方薬を処方されることが多いです。もしくは、自律神経の関係なら整体がいいのではと考え整体治療を受けさす親御さんも多いです。
何度もいいますが、朝起きられないのはエネルギー産生がうまくいかないからです。思春期は身体の成長が著しく、栄養の需要が亢進しており、栄養欠損に陥る子が多いのです。エネルギー産生には鉄やビタミンB群が必要です。また血糖の安定化も必要です。
昇圧剤や漢方薬を飲んでも症状が改善せずお困りの親御さんが最終的にたどり着く治療が栄養療法です。朝起きられずにお困りの場合は、小児科の治療や漢方治療などの回り道をせず当院にご相談ください。