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不妊治療には摂取量が大事

栄養療法は薬を使った治療ではなく、その名の通り栄養を摂取して細胞の栄養濃度を本来あるべき理想的な濃度に戻すことで代謝を正常にさせる治療です。薬の治療に慣れている人は、栄養療法で処方される栄養素の量に驚きます。保険の薬は処方する量が基本的に決まっており、血圧の薬なら1日1錠ですみます。しかし、栄養療法で処方するヘム鉄は鉄欠乏が著明な場合1日に6~9粒摂取してもらいます。不妊治療では、鉄以外にも血液データに応じてあと4~6種類以上の栄養素を摂取してもらうことが殆どです。そうなると結構な粒数を飲んでもらうことになります。量が多いので勝手に飲む数を減らす人もいます。しかし、そうすると治療効果が得られません。栄養療法は容量依存性に治療効果を発揮するので、必要な量に達していなかったら治療効果が殆どでないのです。腸は賢いので吸収量を調節してくれますので、経口摂取した場合は過剰の心配を基本的にしなくていいです。基本的にと書いたのは自然界に存在する形の栄養素を摂取した場合で、合成のビタミンAやなんちゃって栄養療法医もどきが推奨するキレート鉄などは過剰のリスクがあります。
処方案に書いて量は最低限摂ってもらいたい量なので、増やすことはあっても自己判断で減らさないで欲しいです。特に不妊治療の場合、期限があるのでできるだけ早く妊娠するためには特にかく量をしっかり確保することが重要です。