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溶けないサプリメント

よくサプリメント会社が売りにする文句に「GMP規格を遵守して製造」というのがあります。GMPとは、「Good Manufacturing Practice」の略で日本語にすると「適正製造規範」となります。原料の入庫から製造、出荷にいたる全ての過程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるように定められた規則とシステムのことです。医薬品はGMPに則って製造しないといけませんが、サプリメント製造においてはGMP規格を遵守する義務はありません。ただGMPに則って製造されたサプリメントならば安全で良質かというと全くそうではありません。1粒に何mgの亜鉛含有とか書いていても実際に15mg入っていないことも珍しくないそうです。サプリメントには溶解試験をする必要がないですが、胃腸の中で溶けないサプリメントも存在します。しかも大手の会社のもので。サプリメントも溶けなければ栄養が吸収されません。ちなみに、溶解試験を受けているはずの医薬品でも溶けない事例をgdmクリニックで経験したことがあります。リウマチの薬をジェネリックに代えて患者さんに処方したところ、便をしたら一緒にそのままでてきて便器に浮いたと。しかも、1度だけでなく2度もあったので先発品に戻したことがあります。先発品に戻してからは便にでてくることはなくなりました。
本当に効果を発揮するサプリメントを製造するには生化学の知識や技術が必要ですし、当然その分コストもかかります。ネット等で安く売っているものは用心した方がいいです。