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サプリメントとワイン

サプリメントの単価が高い、アメリカ製のものの方が含有量が多いので自分でそちらを調達している、といった声を患者さんやネットなどでちらほら耳にしたり目にしたりします。サプリメントは奥が深いので、含有量だけで判断はできません。ワインを例にとって説明してみます。スーパーで売っているワインは1本500円未満のものもあります。フランスの5大シャトーやDRCなどのものは、安いものでも5万円はするでしょう。20年以上前はムートンやサロンが1万円ちょっとで売っていましたが、中国などでの消費量が増えて一気に高騰してしまいました。高級ワインと安いワインの差はワイン好きなら理解していると思います。ブドウの畑の土質・気候、ブドウの樹齢、ブドウの選別、製造者の腕、製造過程などで品質が大きく違ってきます。手間暇かけたワインは当然値段も高くなります。同じピノノワールというブドウを使っても味に格段の差が出ます。同じブドウの品種でアルコール度数14%でも全く違うワインができます。サプリメントも然りです。同じ栄養素でも、溶解率・分子量・吸収率・配合の仕方などで、細胞の分子濃度がきちんと是正されるかどうか大きく左右します。それは、ボトルに貼ってあるラベルをを見ただけでは素人には分かりません。
医師監修のサプリメントだからと言ってよいとは限りません、医師はサプリメントの勉強を本格的にしていないので意外と素人です。私も15年ほど前にオリジナルサプリメントを作りましたが、含有量や配合がダメで結局販売はせずに大損こいたことがあります。生化学者や薬理学者の方がサプリメントに詳しいです。
摂取することできちんと血液データや症状・病態が改善する栄養素を用いることが重要です。サプリメント選びには経験と実績が必要なのです。