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その症状は更年期障害ではありません

今日のNHKあさイチで更年期障害のことがとりあげられていました。更年期障害の症状を抱えている人の中で医療機関を受診した人は3割ちょっとだそうで、多くの方は人に相談もできず我慢しているとのこと。さほど症状が強くなければ我慢するのかもしれません。
gdmクリニックにも「更年期かもしれない」という訴えの方がよく受診されます。しかし、ホルモン検査をしても更年期ではない方の方が多いです。もしくは「更年期と思って婦人科で検査をしたけれど更年期ではないと言われたが、めまい・疲労・イライラの症状が続く」と言って受診される方もけっこうおられます。これらの不快な症状の原因としては鉄欠乏のことの方が多いのです。鉄欠乏の症状と更年期の症状がホットフラッシュ以外は似たような症状だから間違いやすいのかもしれません。
更年期の場合、漢方薬やホルモン補充療法を行うのが一般的です。最近では大塚製薬のエクエルという大豆イソフラボンのサプリを処方するところも多いようです。症状が激しければ短期間ホルモン補充療法をさざるを得ない場合もあるかもしれませんが、まずは漢方やイソフラボンの摂取を行ったり、鉄欠乏を是正したりすることをお勧めします。やはり人工的なホルモン剤を長期服用すると乳がんや血栓症のリスクが高まってしまうのが心配です。
めまい、倦怠感、イライラなどの症状は更年期でも鉄欠乏でも起きます。婦人科では両者を鑑別できませんので分子整合栄養医にご相談ください。