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大人の起立性調節障害?

ある健康関連の情報を掲載するサイトで、大人でも増えている「起立性調節障害」の症状と改善方法について、という記事が掲載されていました。なぜその記事を知ったかというと私のブログの「起立性調節障害の治し方」を引用文(私は引用を許可していませんが)として掲載していたからです。
私は何度もブログで書いていますが、まず起立性調節障害という病名が不適切です。エネルギー産生低下が病気の本態なのでエネルギー産生障害とかの病名の方がいいと思います。しかし、私のブログを引用している記事の冒頭では、「起立性調節障害の原因は自律神経の異常」と説明しています。少し医学をかじったライターが、いろいろな情報を寄せ集めて一貫性のない記事をつくっているのだと思います。
大人でも増えている「起立性調節障害」というのは、朝起きられない大人が増えているということを伝えたかったのではないかと思います。児童生徒は成長期なので栄養の需要が亢進することで栄養欠損が生じてきますが、大人は成長していないので別の要因を考えないといけません。女性の場合は、月経で血液を失いますし、不適切なダイエットで栄養欠損に陥りますので、栄養欠損が原因の場合が多いです。成人男性は鉄を失うことは基本ないので、機能性低血糖症や副腎疲労症候群などを疑います。ただ、成人男性も、胃にピロリ菌感染・胃癌や大腸癌からの出血・痔出血や鼻出血、などがあれば鉄欠乏に陥ることがありますので、内視鏡などで精査しないといけない場合があります。
いずれにせよ、朝起きられない症状を「起立性調節障害」とひとくくりに表現するのは不適切だと思います。症状が同じようでも、原因は個人個人違います。そこを見極めるのがテーラーメイド治療の分子整合栄養医学なのです。