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副腎疲労

情報7Daysに岡山学芸館のサッカー部が取り上げられるという情報を聞き、録画しておきました。昨日録画したものを観ていると、番組内で気になる内容が取り上げられていました。「副腎疲労」です。とれない疲労の原因は副腎疲労であると。番組内で取材を受けていた副腎疲労専門外来のクリニックは予約が2年待ちだそうです。
副腎疲労になっている人は確かにいますが、頻度としてはかなり少ないというのが私の実感です。電話予約の際に、副腎疲労の検査や遅延型アレルギーの検査を希望される方は多いです。しかし、受診されて診察・問診をすると副腎疲労や遅延型アレルギーの可能性は低い人が多いですし、実際検査をしても副腎疲労である人はごくわずかです。よく整体で「副腎が疲れている」と言われたという患者さんが多いですが、整体でそう言われた人で副腎疲労だった人は今のところいません。疲労の一番の原因は鉄欠乏です。その次に多いのが機能性低血糖症だと考えています。まずは、分子整合栄養医学的な血液検査で栄養欠損がないか調べるのが先決です。いきなりレアな疾患を疑うのではなく、まずコモンな病態を除外することが重要です。
疲労感という同じ症状でも原因は様々です。原因に応じたアプローチをしなければ症状は改善しません。副腎疲労と決めつけてそれしか検査しないのは原因を見逃してしまう可能性があります。原因不明の疲労感でお困りの方はご相談ください。