blog

プレコンセプション

昨日のニュース7プレコンセプションについて報道していました。こども家庭庁は、妊娠前からの健康管理を意味する「プレコンセプションケア(プレコン)」の普及啓発を進めるため、専門家などによる初めての検討会を開いたそうです。コンセプションとは妊娠・受胎を意味します。こども家庭庁によると、過度なダイエットによる若い女性の「やせ」や低栄養、高齢出産の増加で、リスクの高い妊娠や出産が増えているということです。私のブログで何度も書いていますが、日本人女性は先進国のなかでも群を抜いて痩せ・低栄養の人が多いです。丸の内のOLの食事内容がお粗末で飢餓状態とかなり以前のNHKの番組で報道されていました。妊娠にはタイムリミットがありますが、卵子が老化するということを知らない女性も少なくありません。低栄養ですと早産(低体重で産まれてくる)のリスクが高まります。高齢ですと妊娠しにくい、妊娠しても妊娠高血圧腎症、妊娠糖尿病といった合併症や、難産のため帝王切開分娩になる可能性が高まることです。
低栄養や高齢出産のリスクを軽減するため、若い世代がもっと早い段階から、正しい知識や適切な健康管理を実践する「プレコン」の普及が大切だと考え、国は産婦人科の医師らと連携し、若者向けに妊娠に関する正しい知識や相談窓口を紹介するサイトを開設しているほか、すべての都道府県では相談支援体制が整備されているそうです。またこども家庭庁は、①相談窓口の情報や健康管理に関する相談支援のあり方、②自治体・教育機関などで普及啓発を進めるアドバイザーの養成などについて検討するため、医師や自治体の担当者などをメンバーとする初めての検討会を開いています。
gdmクリニックを不妊治療目的で受診される方は、分子整合栄養医学的にデータを解析すると程度の差はあるものの皆さん栄養欠損状態です。卵巣機能や精巣機能を健全に維持するには亜鉛・ビタミンA・ビタミンD・ビタミンEなどの栄養が必要です。性ホルモン・子宮粘膜・精子も栄養でできています。受精するにはエネルギーが必要ですが、エネルギー産生するミトコンドリアにも栄養が欠かせません。現代は飽食の時代ですが、実はちゃんとした食事ができている人は少ないのです。タン白質・ビタミン・ミネラルが不足し炭水化物や糖に偏った食生活の人が増えています。結婚していざ子供を作ろうとしても、それまでの食生活が不適なために基礎栄養力が低下しているのでなかなか妊娠しません。妊娠しないと産婦人科を受診しますが、殆どの人は検査結果に異常がなく機能性不妊症(原因がはっきりしない原因不明不妊症)と診断されます。しかし機能性不妊症の大半は栄養欠損が背景にあります。ただ産婦人科医は分子整合栄養医学的な血液データの解析ができないので原因がはっきりしないと言いますが、分子整合栄養医がデータを見ると明らかな栄養欠損状態なのです。タイミング療法を数回してダメなら体外受精、それもだめなら人工授精に進んでいきます。しかし、適切な栄養アプローチをすれば多くの場合妊娠可能なのです。昨年ですが、衆議院議員のあいさわ一郎先輩(中学の先輩)にも私の著書を読んでもらい栄養の重要性についてお伝えしましたが、こういった身体の仕組みを学校での保健教育で中学生・高校生の時から教えておくべきだと思います。私の著書が教科書としては最適だと自負しております。