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食物遅延型アレルギー

食べ物を摂取してすぐアレルギー反応がでるのを即時型アレルギーといい、これはIgE抗体が関係しています。食べてすぐには反応がでず数時間から数日経ってアレルギー反応がでるのを遅延型アレルギーといい、これにはIgG抗体が関係しています。特異的IgE抗体は保険で検査できますが、特異的IgG検査はアメリカの会社に検体を送らないといけない自費の検査になりますのでなかなか実施されていない検査です。
遅延型アレルギーは、皮膚炎、関節炎、頭痛、倦怠感、微熱、下痢、腹痛、慢性疲労、学習障害、など症状は多岐に渡りなかなか診断がつかないことが多いです。原因物質は人それぞれ違いますが、頻度として多いのは小麦(グルテン)、卵、乳製品などです。gdmクリニックの患者さんで、大人になって急に皮膚炎がでだした方に対して最初は栄養アプローチを行っていましたが、改善しないのでIgG検査をうけてもらいましたところ、小麦に反応が強くでました。最初はなかなかパスタやパンが止められなかったので皮膚炎はよくなりませんでしたが、再度小麦を絶つようにしてくださいお話ししました。すると、みるみるうちに皮膚炎が薬も何も使わなくても治っていきました。
パスタやパンがお好きな人にとってこれらを絶つというのはつらいことかもしれませんが、絶つしか改善する方法はないです。しかし、最近ではグルテンを全く使わない米粉のパスタ、ラーメン、パンを扱っているお店もあります。昨日、関西から通院されている患者さんが、gdmクリニックを受診された後にクリニックの近くにある米粉スイーツ屋さんを見つけて立ち寄られ、私のことをお店のオーナーさんにお話しされたところ、さっそくクリニックに電話があり、お店にクリニックのパンフレットを置かしてくださいというありがたい御依頼をいただきました。お店の名前ですが、「米粉Sweets Brown」さんです。実は、そのお店は自宅の近くあり、以前から時々利用させてもらっており、先日も子どもといっしょに米粉スイーツとソフトクリームを買いに行ったところでした。
IgGフードアレルギー検査は3万円ちょっとかかりますが、原因物質がわかれば後はそれを除去するだけで改善するので、薬やサプリメント代はかかりませんので長い目で見るとさほど高い出費ではないと思います。原因不明の皮膚炎・微熱・倦怠感等で、栄養的に異常がない場合は遅延型アレルギーが潜んでいる可能性がありますのでIgGフードアレルギー検査を受けてみてはどうでしょうか?ネットでもいろいろな会社のIgG検査キットを販売していますが、IgGには4つのサブクラスあり、4種類とも網羅できているものが正しい診断に必要です。gdmクリニックは4種IgGを測定できる会社に依頼しています。