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身体が弱いのは体質?

よく女性の患者さんが、「子どものころから身体が弱い体質でした」と言われます。たしかに体質はあります。食が細い、ストレスに弱い、気性が荒い、などは体質・気質が関係しているでしょう。我が家の愛犬黒ラブのさんじ君は、めったに吠えません。これも生まれつきの気質と思います。しかし、体質と思っていた疲れやすさ、頭痛、胃腸が弱い、などは体質ではなく栄養欠損が関係していることが少なくありません。おこぽっりぽい性格やイライラも、鉄不足や低血糖が関係していることがあります。
女性の場合、月経があるので鉄やタンパク質をたくさん失っています。そのため月経のある年代の女性の大半は鉄不足です。鉄はヘモグロビン合成に3分の2使われますが、残りはいろいろな組織に必要とされます。エネルギーを産生するミトコンドリア、筋肉内で酸素を運搬するミオグロビンに欠かせません。粘膜や脳内神経伝達物質の材料として欠かせません。そのため鉄が不足すると、易疲労・倦怠感・意欲の低下・頭痛・めまい・粘膜トラブル・肩こりなど様々な症状を呈します。ただ、鉄の貯金が少なくても全く自覚症状がない人もいます。
疲れやすいのは体質のせいと思って諦めている方、慢性的な頭痛でお困りの方、風邪をよくひく方(鉄、ビタミンA、ビタミンDなどの不足で粘膜防御能が低下します)、体質改善目的で漢方薬や薬用酒を飲んでいる方、背景に栄養欠損があるかもしれませんので、一度分子整合栄養医にご相談ください。