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体外受精で生まれた子どもが過去最多

日本産婦人科学会の調査によりますと、2018年に体外受精で生まれた子どもは過去最多の5万6979人だったとのこと。体外受精で生まれる子どもは年々増えており、厚生労働省の統計では、16.1人に1人が体外受精で生まれた計算になるそうです。体外受精で生まれる子どもは、2008年には50.2人に1人だったが、2017年には16・7人に1人となり、増え続けています。2018年の体外受精の総治療件数も45万4893件と最多を更新しています。体外受精が増える原因としては晩婚化が挙げられますが、若い人の不妊も珍しくなく、晩婚化だけが原因ではないように思います。
日本はいわゆる先進国では珍しく、20代女性の5人に1人が痩せすぎの指標であるBMI18.5以下です。痩せ願望が強い人が多く、間違ったダイエットをしたり1日1食しか食べなかったりする女性が少なくありません。また仕事が忙しい独居女性は、朝昼きちんとした食事を摂らない、夜もできあいのもので済ます、といった人が少なくないそうです。当然、タンパク質、ミネラル、ビタミンなどの妊娠に欠かせない栄養素が不足しますので、若くても妊娠しにくい体質になってしまいます。
栄養状態が悪い女性に、顕微授精などの高度な不妊治療で妊娠させると、流産や早産の危険性が高まりますが、不妊治療をしている医師の多くは妊娠後のことをあまり考えておらず、とにかく妊娠させることを優先させます。卵管や卵巣、子宮、精子に問題がある場合は、顕微授精が必要になりますが、特に異常がないのに妊娠しない機能性不妊症(原因不明不妊症)の方の多くは細胞の栄養濃度が低下していることが不妊に大きな原因になっています。しかし、このことは産婦人科医も認識していないので適切な栄養指導がなされぬまま、人工授精→体外受精を勧めます。
原因がはっきりしないのになかなか妊娠しない場合は、栄養欠損を疑うべきで、これにつきましては産婦人科では適切な血液検査がなされませんので、分子整合栄養医に相談していただく必要があります。