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栄養療法もどき

私が栄養療法を始めた18年ほど前には、全国でも栄養療法を行っているクリニックは殆どありませんでした。最近は、医師向けの栄養療法セミナーがあり、血液解析や栄養処方まで行ってくれる機関が、きちんと勉強していない医師でも栄養療法(オーソモレキュラー)を標ぼうしているところがたくさんあります。そういうところは、血液検査から結果説明までが1か月近くかかるようです。早く診断治療をしてほしい人にとっては1か月はかなり長く感じられると思います。gdmクリニックでは、基本検査なら翌日もしくは翌々日には結果説明を行っています。当然私が血液データを解析するので、検査会社から結果が届けばすぐ解析可能なのでレスポンスが早いのです。
栄養療法を長年行って感じるのは師匠のすごさです。栄養療法は容量依存性に治療効果を発揮します(ドーズレスポンス)ので、少ない栄養素をちびちび摂取していてもいっこうに改善しません。細胞、組織、臓器の栄養濃度が正常に近づいてやっと代謝や組織の働きが正常化し、症状も改善されていきます。ですから、血液データ、何の栄養素がどれくらい不足しているのかを正しく判断し、処方する栄養素の量を適切にしないとよくなるものもよくなりません。栄養素は保険がききませんので自費になります。そのため保険の薬に比べるとかなり割高になります。患者さんの経済的負担を考えてか、保険の鉄剤やビタミン剤を処方している医師も結構います。彼らはドーズレスポンスの重要性を認識していないのと、ビタミンとビタミン剤の違いを理解できていないために、保険の薬で代用しているのだと思います。保険で処方される鉄剤は非ヘム鉄、ビタミンEやAは合成、ビタミンB群も全てのビタミンBを網羅できていない、処方できる量に決まりがあるので多く出せない、などの理由で治療効果がでません。市販のサプリメント(アメリカ製を含む)も、含有量や溶解率、吸収率、配合などに問題があり、これまた治療効果がなかなかでません。
コストが安くても症状が改善しなければ意味がないと思いますので、多少コストが高くなっても正しい栄養アプローチをしたほうがいいのではないでしょうか?症状が改善すれば摂取量を減らしたり中止したり、ということも経過を見ながら行っていきます。長い目で見ると、正しい栄養アプローチを行った方が短期間で症状が改善し、結果的にコストも安くなると思います。