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がんの高濃度ビタミンC点滴とは

2005年に高濃度ビタミンCが、がん治療に有用である可能性をアメリカの国立衛生研究所(NIH)・国立ガンセンター(NCI)などの学者が発表したのを契機に、臨床現場でも高濃度ビタミンC点滴が行われるようになりました。gdmクリニックも師匠の指導で15年以上前から高濃度ビタミンC点滴を開始しています。そのころ全国でも数施設しか高濃度ビタミンC点滴をするところはありませんでした。今では全世界的に多くの医療機関で実施されています。そのせいで、ビタミンCの価格が高騰して困っています。
ビタミンCは抗酸化物質として有名な栄養ですが、血管内に大量に点滴するとフェントン反応によって過酸化水素という活性酸素に変化するそうです。がん細胞にはこの過酸化水素を消去するカタラーゼという酵素活性が殆どないのでがん細胞がやっつけられるという仕組みです。ビタミンCの血中濃度を3500μg/ml以上にするとがん細胞の増殖を抑制できます。正常細胞にはカタラーゼ活性があるので活性酸素の影響は受けないばかりか、NK細胞という免疫細胞を活性化してくれたりコラーゲンバリアを強化してくれたり(転移予防)とプラスに働いてくれます。ここが抗がん剤治療とは違う点です。
gdmクリニックではMylan社とRBK社のビタミンCを扱っています。ビタミンC50g点滴の場合、Mylan社ですと17,000円(税込)、RKB社ですと12,500円(税込)という価格設定にしています。ただ、為替の関係でメーカーからの値上げなどで料金体系が変わる可能性はあります。
血中濃度を測定しますが、どちらのメーカーのものでも量さえちゃんと点滴すればきちんと濃度は上がります。栄養状態や体質によっては50gでは血中濃度が上がらない人もいますので、その場合は75gに増量します。
身体に負担をかけずにがんの再発予防をされたい方にお勧めの治療方法です。