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加齢性黄斑変性症

加齢黄斑変性(AMD)は視力の低下を引き起こす疾患です。以前は欧米人に多い疾患と言われていましたが、最近では日本人にも増えています。米国立眼研究所は、加齢性眼疾患研究による臨床試験結果をもとに中等度AMD例に対し抗酸化ビタミンと亜鉛、銅を含有するサプリメントの摂取を推奨しているそうですが、ルテインとゼアキサンチンの追加により後期AMDへの進行抑制効果が高まることも示唆されたとのことです。簡単に言うと、ルテインとゼアキサンチンを摂取すると加齢性黄斑変性症の進行を抑えらるということです。ルテイン、ゼアキサンチンはカロテノイドの一種でキサントフィル類に属する栄養素です。抗酸化物質として有名です。
ルテインとゼアキサンチンが加齢性黄斑変性症の予防や治療に有効なことは、分子整合栄養医学では2~30年以上前から常識でした。ルテインとゼアキサンチンが網膜の構成成分です。ルテインは網膜全体に存在していますが、網膜の中心部の黄斑はほぼゼアキサンチンから成ります。ある分子(栄養素)がある疾患に有効かどうかは、その分子およびその代謝物が病態の存在する部位に存在するかどうかで決まる、と師匠が言われていました。黄斑の材料がゼアキサンチンなら黄斑の病気の治療や予防にはゼアキサンチンが有効なのです。