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がんを再発させないためには

日本人の癌死亡数の1位は肺癌、2位が大腸癌です。肺癌も大腸癌もまずは外科的切除が必要です。進行の程度に応じて術後に抗がん剤治療が行われます。抗がん剤で残っている癌をたたくことができればよいのですが、抗がん剤だけでは癌を完全にたたくことができないことが少なくないので、残念さがら再発して亡くなってしまいます。抗がん剤は癌細胞を殺しますが、正常な細胞にもかなりのダメージを与えます。むしろ正常細胞の方がダメージが大きいのです。抗がん剤は活性酸素を発生させて癌細胞を殺す治療です。分裂の早い癌ほど抗がん剤がよく効きます。白血病は骨髄の癌ですが、骨髄は分裂が早いので抗がん剤で完治することの多いのはそのためです。しかし、大腸癌や肺癌などの固形癌は分裂がさほど早くありません。そのため、抗がん剤治療をすると、癌細胞よりも骨髄や小腸粘膜の方が分裂が早いのでこちらにダメージが来ます。骨髄抑制による白血球やヘモグロビン減少や腸粘膜ダメージによる嘔気・下痢などが主な副作用として有名です。
抗がん剤をどんどんやると癌細胞もある程度死にますが、骨髄や小腸にダメージが来てしまいます。骨髄と小腸は免疫を担う臓器なので、免疫力が低下してしまい、癌に負けやすい身体になってしまうわけです。また抗がん剤の副作用で食欲が低下して栄養がきちんと摂取できなくなり、アルブミンという重要なタン白質も低下します。
分子整合栄養医学では、手術、抗がん剤などの標準治療をしつつ、抗がん剤の副作用を軽減させる栄養アプローチやアルブミンやヘモグロビンを高める栄養アプローチを平行して行います。また、癌細胞の分化を正常にするビタミンA・ビタミンD・ビタミンKなどを摂取する分化誘導も重要な栄養アプローチだと考えています。その他に癌細胞をアポトーシス(自殺)させるフコイダン・グルカン・FK-23菌などの摂取や高濃度ビタミンC点滴なども行います。
再発させないためには分子整合栄養医学的なアプローチを術後早期に行うことが重要です。再発予防治療をご希望の方はご相談ください。