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起立性調節障害は病気ではありません

成長期の児童・生徒の1割ほどの人に起きられない、登校できない、という症状が見られるそうです。朝が苦手という子を入れるとその割合はかなりの数なるかと思います。小児科を受診すると起立性調節障害と診断され、血圧を上げる薬を処方されますが、薬は効きません。薬を飲んでもよくならないので、こういう体質なんだと諦める子もいます。しかし、朝起きられないのは病気ではなく、思春期特有のもので、だれでも起こりうる症状です。思春期は急激に背が伸び、筋肉が増え、循環血液量も増えます。そのため、鉄、タン白質、ビタミンB群などがたくさん必要とされます。特に鉄はエネルギー産生に必要なので不足すると、朝起きられない・倦怠感・易疲労といった症状がでます。鉄不足で頭痛・めまいなどもよく起きます。成長のために栄養が使われて栄養不足になっているだけです。男子の場合、成長が止まれば自然と鉄の貯金は増えてきますので症状も改善しますが、女子は月経がはじまるので鉄欠乏が逆に悪化する子も少なくありません。
朝起きられない症状が出た場合、まずは正しい診断(鉄欠乏以外にも原因がある)が必要です。しかし、どこの医療機関に行っても(大学病院でも)診断結果は自律神経の乱れによる血圧低下(起立性調節障害)と診断されてしまいます。分子整合栄養医に相談されるのが、登校できるようになる最速の手段です。