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20数年前に栄養療法を学び始めた時は、師匠の栄養処方の量に驚きました。とにかく量が多いのです。しかもマルチビタミンミネラルなど使わずに単体を数種類組み合わせてドカーンと処方します。単体組み合わせとはヘム鉄、ビタミンB群、ビタミンA、亜鉛などそれぞれの栄養素を複数種類処方するという意味です。単体で処方しないと量が確保できないからです。保険診療の場合、降圧剤や貧血治療の鉄剤なら1日1錠とかの処方が普通です。診察・処方代も1~2千円程度です。一方、栄養療法ではヘム鉄の場合、平気で1日6~9粒処方します。摂取量が多ければサプリメント代も1か月で2~4万円ほどかかってしまいます。処方の量の多さと患者さんからいただく金額が大きいのとで、それに慣れるのに私も時間がかかりました。しかし、少ない量をダラダラ飲んでも症状が改善しないことに気づき、師匠のように改善するだけの量を処方するようになりました。
栄養療法はドーズレスポンスと言って、細胞の分子濃度が正常に近づくだけの量を摂らないと代謝が正常化しない=症状が改善しないのです。治ってなんぼなので金額の事は後回しにして、血液データや症状に応じて改善するだけの量を処方するようにしています。とはいえ、gdmクリニックは他の栄養療法をしている医療機関よりもかなりリーズナブルな金額で栄養療法ができます。患者さんにも量の重要性を説明しますが、1回だけでは理解できない患者さんも少なくありません。栄養素を注文する頻度が2~3ケ月に1回の人は、処方量をきちんと飲んでいません。処方量の半分~3分の1しか飲んでいない計算になります。医療従事者は薬の治療に慣れているのでなかなかドーズレスポンスを理解できない人が多いように思います。どれだけ摂れば効果がでるかは個人差があります。いわゆる至適量というものです。ビタミンDは1粒で目標値に到達しますが、ヘム鉄やビタミンB群は吸収率に個人差があったり、需要の程度に違いがあったりするので量を多くしないと症状が改善しないケースが多いです。とにかく処方量通りに飲んでください。